
今週は夏休みを頂き、一泊山行を愉しんだ。行き先は新穂高温泉から西穂高岳~焼岳を歩き、上高地に下るという山越え縦走路。コースや時間、そして所感など詳細は以下の通り。
●山行日程
2010年8月25日~26日
●コース
1日目 新穂高ロープウエイ~西穂山荘~西穂独標~西穂高岳~西穂独標~西穂山荘(テント泊)
2日目 西穂山荘~焼岳山荘~焼岳焼岳山荘~上高地(バスにて平湯温泉へ)
●詳細
1日目
前日夜に中央高速の諏訪湖SAにて車中泊をし、平湯温泉あかんだな駐車場には7時に到着。無料シャトルバスにてバスターミナルに向かい、7時40分発新穂高温泉行きのバスに乗る。
終点の新穂高温泉で降りロープウエイ乗り場へ。この日は平日だが団体がおり多少乗車に時間がかかる。2つのロープウエイを乗り継ぎ終点の西穂高口には9時ぐらいに着く。
ここからはいよいよ登山開始。多少のアップダウンはあるにせよ約1時間で西穂山荘着。早速テント泊受付を済まし(お代は500円、ただし水は別途料金必要)設営。

西穂山荘。綺麗で大きな山小屋。すぐ目の前がテント場です。
10:30 まずは西穂独標を目指し出発。
11:15 独標(2701m)着。天候は笠ヶ岳方面はガスっていたが上高地及び穂高方面はまずまずの視界。ここまでは意外とあっさりの一般的ルート。
1:20 独標から西穂方面を見ると噂に違わぬ悪路の様相。まずは独標から下る道がこの頂上から見ると垂直の岩場に思え、進むのをかなり躊躇する。が、先に一人降り始めたのをきっかけに前へ進む。
独標から西穂高岳方面を望む。写真下のほぼ垂直に見える岩場をまず下ります。

今度は逆にピラミッドピーク方面から独標を望む。この辺りまでが一番の難所。
実際進んでみると、険しいのはピラミッドピークまで。つまりは独標から直後の道が最も難所で、先へ進むほどに慣れもあり怖さは感じない。もちろん、足場も悪く基本的な三点支持で岩場を登ることもあるが、多少北アルプスに登った方ならそれほど厳しいルートとは思わないだろう。但し先にも書いた通り独標~ピラミッドピークまでは要注意。1箇所、岩をトラバースするところがあるがここは怖かった(笑)。雨の日には歩きたくはない。
11:44 ピラミッドピーク着。ここまでのルートからこの先どんだけ厳しいのだろうか、とこの時は思った。写真を撮りすぐに出発。ここから先行したおじさん呉越同舟よろしくたまに声を掛け合いながら同じペースで登る。おじさんも不安だったのだろう。

ピラミッドピークから穂高を望む。真ん中が西穂高岳。見た目と違いここからは危険箇所は少ないです。
12:25 逆スラブの岩をよじ登って西穂高岳山頂(2901m)に登頂。おじさんと互いに健闘を称えあいながらそれぞれ記念写真をパチリ。ここから先は日本の一般路では最も厳しいと言われるルート。確かに先に見える奥穂高岳までのルートは人など歩けるところは無さそうな針山の連続。悪魔が住んでいるとしか思えない様相。

西穂高岳山頂。"主峰"というのは独標から12のピークに番号が振られその"主"だからか。
12:40 西穂高岳を後にする。ここから降りる際の逆スラブの岩場は少し気を使うが、三点支持の基本さえ知っていれば問題はない。
13:35 独標まで戻る。ここまでくれば安心。かなり長いこと滞留し他の登山者達といろいろ情報交換。
15:00 西穂山荘に戻る。この時は非常に良い天気でビールなどを呑んで一息つく。が、この後、夕刻に猛烈な雷雨となり、小一時間テントに閉じ込められる。雷が小屋の避雷針に落ちたとの話もあったぐらいで、正直、この時間は今回の山行で一番怖かった。

西穂山荘テント場全景。これでは休日は張るのにも苦労しそうな狭さだ。
20:00 就寝。深夜には雨も止み、明日の天候も良さそうな星空だった。
2日目
4:00 起床。朝食を取りテントを撤収して焼岳に向け5:30に出発。ここから焼岳小屋までは森の中を歩くとは聞いていたが、確かにその通りで、早朝ということもあり薄暗く熊でも出そうな雰囲気で、あまり気持ちの良いルートではなかった。(展望はそこそこあるが)
8:00 焼岳小屋に到着。途中は一人も出会わなかった。雨が降った翌日ということもありここまでのルートはぬかるみ、そして笹も濡れており下半身はかなりびっしょり。簡易スパッツも装着していたがあまり役にはたたず。レインパンツを履けば良かったと後悔。あまりに疲れたので小屋でカルピスウオーターを購入し一気飲み。450円也。

焼岳山荘。森の中にある小さな山小屋でした。
8:20 小屋を出発。ここからは森林限界を超えるので日差しがまぶしいほどの明るいルート。実はこの時、山頂まで軽荷でピストンして上高地に降りるか、山頂を越えて中の湯に降りるか迷うが、結果中の湯に下りることを選択。これが失敗だった。

焼岳山荘から少し登るとこのような景色。焼岳全景が目の前です。
9:50 荷が重いこともあり、ガイドのコースタイムを大幅に超えながらようやく鞍部に到着。ここで衝撃的な話を中の湯から登ってきた人に聞く。
現在、中の湯側に降りるには旧道と新道という2つのルートがあるのだが、このうちバス停に近い場所に降り立つ旧道は現在は歩く人も少なく廃道状態だということ。この情報を教えてくれた人も実際、旧道から上がろうと考えていたがタクシーの運転手に止められたそうだ。後に家でいくつか検索をすると確かに同じような情報が散見されるので、あながち誇張された話でもないのだろう。
因みに新道を降りるとそこからバス停までは一時間はかかるらしい。しかるに登ってきたルートを戻り上高地に下る決断をする。ここまで持ってきた重い荷物はなんだったのか(笑)。

鞍部から見上げた焼岳北峰頂上。白いものは雲ではなくガスです。ルートのすぐ横で吹き上げています。
鞍部から頂上の北峰まではすぐ。手ぶらで登る。南峰は崩れやすいため登頂禁止だが登っている人もいた。しかしこの北峰、ガイドには2444mとあるのに頂上の碑には2393mとある。どちらが本当なのだろう。
10:15 頂上を出発。しかい活火山だけあって硫黄の吹き出る様や匂いはなかなか他の山では見られない光景。

焼岳頂上からみた穂高方面。これまで歩いてきたコースが一目で眼下に広がり少し感動。
11:30 再び焼岳小屋に到着。かなりヘロヘロだったが、水を一杯飲んだだけですぐに出発。ここから上高地に下るルートは梯子がいくつもあるとのことで、重い荷物を背負う身としては若干不安だった。だが実際は小屋から数えて最初の長梯子はかなりの高度感を感じるので足も震えたが、その後出現する数箇所はそれほどでもない。ただ、面倒だ。

これが最も長い梯子。ほぼ垂直で降りるのは結構怖い。
12:28 ようや上高地に到着。さすがに消耗しまくり、ここから観光客に混じりながらバスターミナルまで歩くのはしんどかった。
14:00 ターミナル着。これでもう歩かなくていいんだ、と思うと嬉しかった。14時30分の平湯温泉行き(あかんだな駐車場までも行ってくれる)に乗車し、平湯に着くや否や早速バスターミナルにある温泉へ。ここには温泉・食事処・お土産屋と3拍子揃ったセンターがあり、この施設を使えば目の前に駐車OK。因みに山から降りた後の温泉とカツどんはいつでも最高である。これだけは譲れない。(車じゃなければビールもいきたかったのだが)

平湯温泉バスターミナル。日帰り温泉や食堂も完備。利用者は手前の駐車場に車を止められます。
15:30 家に向け出発。天気にも恵まれ(1時間を除き、笑)、なかなか充実した山行だった。